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原因は、この新刊本「シルクワーム（蚕・原題）/The Silkworm」の出版社である出版大手アシェット社と米アマゾンの間で、電子書籍の手数料値上げ交渉が難航しているため。

アマゾンはロバート・ガルブレイスや人気作家ジェイムズ・パタースンをはじめとするアシェット社の本に対し、配達を遅らせたり、予約を不可能にするなど、締めつけを行っています。

ロイターによると、このようなアマゾンの圧力は、長期化する見込み。

これに対し米作家組合のジャン・コンスタンチンさんは、「アマゾンは、その巨大な市場力を不正に使い、市場での支配力を維持・独占しようとしている。このような行為はシャーマン（反トラスト）法（＝独禁法）第２条に違反する」とアマゾンを強く非難しています。

アマゾンは過去にもドイツのボニエ社（Bonnier）との契約交渉の際、同社出版物の配達を遅らせ、圧力をかけたことがことがあり、 ドイツ書籍業組合Alexander Skipisさんは、アマゾンのこのような戦略が反トラスト法違反に当たるかどうか検討中だと話しています。

またニューヨーク・タイムズ紙は、アシェット社だけでなく、アマゾンでは同社に批判的な内容の本に対しても締め付けが行なわれていると指摘。アマゾン創業者兼CEOジェフ・ベゾスさんが同社を築くまでを描いた『The Everything Store: Jeff Bezos and the Age of Amazon（日本語版）』は、ペーパーバック（マスマーケット）版の予約が「入手不可」の状態に。 同書には、ベゾスさんの言葉として「アマゾンは弱い出版社に対し、『病気のガゼル（シカに似た動物）を追いかけるチーターのように』接するべきだ」と紹介されています。。 （日本のアマゾンでは受付中）

同紙のストーン前記者は「皮肉なことに、アマゾンの高圧的な交渉戦術を批判した本は、まさにその戦術の餌食（えじき）になっている」と話しています。。。

なお、日本や英国のアマゾンでは、ロバート・ガルブレイス（J・K・ローリング）の本は通常通り予約を受けつけています。

ロバート・ガルブレイスの新作『シルクワーム』は、6月19日に発売します。

【シルクワーム　予約】　情報　
The Silkworm　英国版　￥3,577 （6/19発売）
The Silkworm　米国版　￥3,007 （6/24発売）


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