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発売は今年の9月で、 新たなカバーイラストを描くのは、米国で活躍中の日本人イラストレーター、カズ・キブイシKazu Kibuishiさん。カズさんは、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストで1位になったファンタジー・グラフィックノベル（漫画）『アミュレット/Amulet 』（後述・スコラスティック社）シリーズの作者で、アンソロジーコミック『ファイト』シリーズなどの編集者としても知られる人物。

ハリー・ポッターファンでもあるキブイシさんは、今回の大抜擢を「夢のよう」と喜び、「メアリー・グランプレによる表紙絵は大変素晴らしく、ハリー・ポッターを象徴する存在になっている。だから（カバーの）サンプル画を提示するよう言われた時に、最初は躊躇（ちゅうちょ）した。再解釈されたものを見たくなかったから！でも、自分がこのプロジェクトをやれば、他のデザイナーやイラストレーターができない何かをもたらすことができるかもしれないと感じた。それに、僕は中級（ファンタジー）フィクションの作家だ。作家として自問自答してみたんだよ。『自分がその本の著者だったら―本は作者にとって自分の子供の様な存在だ―、今後何年にもわたってどのようにそれらを見てもらいたいかな？』ってね。カバーを描いているとき、有名な古典のペーパーバックを思い浮かべ、それらのイラストがどのような感じを与えるか考えた。ある意味、新カバーはハリー・ポッターと古典文学両方へのトリビュート（賛辞）になったと思う」と語っています。

新たな表紙には、それぞれの巻の印象的な場面が描かれ、新カバーの１〜７巻を収録したボックスセットも発売予定。これまでのメアリー・グランプレさんのカバーは、今後、米国版のハードカバーと、ダイジェスト・ペーパーバックに使われていきます。

グラフィックノベル『アミュレット 』は、父親の死後、先祖代々に伝わる屋敷に引っ越した姉弟エミリーとナヴィンの冒険を描いたファンタジー。引越した当日、母親を魔物に誘拐され、後を追った二人は屋敷の地下が異世界（パラレルワールド）に続いていることを発見。さらに偶然手に入れたアミュレット（護符＝魔よけ）に、この異世界を支配できるほどの強力な力があり、自分たちがその護符の守護者の最後の生き残りであることを知らされ、母親の救出と異世界の平和のために戦っていく・・というストーリー。現在、第５巻まで出版されており、物語はまだ続く模様。ワーナー・ブラザースが映画化権を買取り、ウィル・スミスの子供ジェイデンとウィロウ・スミスが主演で実写映画化されることが２０１１年に発表されましたが、具体的な製作時期など明らかになっていません。