J・K・ローリングさんが予告通り 31日、ハロウィーンの楽しみ(ハロウィーン・トリート)として、魔法省役人ドローレス・ジェーン・アンブリッジのプロフィールとコメントを発表しました!全文は『エッセイ集ホグワーツ権力と政治と悪戯好きのポルターガイスト 』で読めます
アンブリッジは第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』で初めて登場する魔法省の役人。極度に甘ったるくかわいらしいものを好み、いつもピンクの服を着て、自室を子猫の皿でゴテゴテ飾り付けています。
ポッターモア(第5巻13章)で発表されたプロフィールは以下の通りです。
(引用開始)ドローレス・ジェーン・アンブリッジは、魔法使いオルフォード・アンブリッジと、マグルのエレン・クラックネルの長女です。夫婦にはスクイブの息子もいました。ドローレスの両親は不幸せで、ドローレスは密かに 2 人を軽蔑していました。父・オルフォードはその野心のなさを(彼は昇進をすることなく、魔法省の魔法ビル管理部で働いていました)、母・エレンは気まぐれでずさんなところと、マグルの出自であることを嫌っていました。
オルフォードと娘は、ドローレスの弟に魔法の能力がないのはエレンのせいだと主張し、それが原因でドローレス 15歳のときに家族がまっぷたつに別れてしまいます。オルフォードとドローレスが一緒に住み、エレンは息子を連れてマグル社会に消えていきました。そのとき以来ドローレスは、母と弟に会ったことも、話題に出したこともありません。そしてその後、彼女は純血であるふりをしました。
優秀な魔女となったドローレスはホグワーツを去ったあと、すぐに魔法不適正使用取締局のインターンとして、魔法省に入りました。彼女は 17 歳にしてすでに批判的、偏見もちで残酷でしたが、細心の注意を払い、上司には甘ったるくごまをすり、影で他人の功績を横取りすることで、出世の階段を登り続け、30歳を前にして室長に就任しました。魔法法執行部の上級職まではあと少しです。
このころには父親に早めの引退を勧め、おこづかいを少し与えることで、彼が人目につかないように手を回していました。彼女は「ここのモップがけをしていたアンブリッジさんの親戚ですか?」と質問されると(質問するのは彼女をこころよく思っていない同僚です)、精一杯のかわいい笑顔で、なにも関係がなく、亡くなった自分の父はウィゼンガモットの立派な一員だった、と答えました。オルフォードや、ドローレスが話したくないことについて質問した人にはひどいことが起きがちだったので、彼女の機嫌を損ねたくないと思った人は、彼女の血筋に関する物語を信じるふりをしました。
上司の男性に好かれようとするせいいっぱいの努力(権力のある夫がいれば、魔法省での地位や安定感のプラスになるためで、相手は誰でも良かったのです)にも関わらず、ドローレスは結婚をしたことがありません。上司たちは彼女のまじめな態度と野心を評価しても、彼女のことを深く知るにつれて、好きになるのを難しく感じました。
ドローレスは甘いシェリー酒を 1 杯飲んだだけでで、他者に思いやりがあるとは言えない主張をペラペラとしゃべり、彼女が密かに提案する、魔法が使えない人たちが受けるべき待遇は、ときに反マグル主義の人でさえ驚くほどでした。
年齢とともに気むずかしくなり、魔法省での地位が高くなるにつれて、ドローレスはどんどん少女趣味な装飾品を好むようになりました。部屋はフリルの飾りでいっぱいになり、子猫が描かれたものならなんでも好きでした(ただし、本物の子猫は面倒で散らかしすぎるという考えでした)。
魔法大臣コーネリウス・ファッジが、アルバス・ダンブルドアが自分の地位を狙っていると思い込み、不安に苛まれるようになると、ドローレスはこれを権力の中枢に食い込むチャンスととらえ、ファッジのうぬぼれと不安をうまく突き、自分こそが数少ない、信頼できる職員だと信じ込ませました。
ホグワーツ高等尋問官に任命されたドローレスは、人生ではじめて、自分の偏見と冷酷さを思いっきり発揮する場を与えられました。彼女自身の学生時代は、責任ある仕事を任されることはなく、いい思い出がありませんでした。彼女は、高等尋問官への任命は自分にふさわしい(と本人が思っている)扱いをしてこなかった人たちを支配するいいチャンスだと喜びました。
ドローレスは完全な人間でないものに対して恐怖を感じています。半巨人のハグリッドに対する嫌悪や、ケンタウルスに対する恐怖からは、ドローレスが未知のものや野生のものを非常に怖がっていることが分かります。彼女は大変に支配欲が強く、自分の権力やものの見方を脅かすものは(彼女に言わせると)罰せられなければなりません。他人を服従させ、恥をかかせることを積極的に楽しむ性格で、彼女とベラトリックス・レストレンジには、立場以外はほとんど違いがないと言えるでしょう。
ドローレスのホグワーツでの仕事は、ファッジに与えられた権限をこえ、職務を逸脱し、自身の正義感に熱中しすぎたため、悲惨な終わり方をしました。ドローレスはホグワーツでのキャリアの終わりにショックを受けたものの、反省はしておらず、ヴォルデモート卿の復活により大混乱におちいっていた魔法省に戻りました。
ファッジがむりやり辞めさせられたあと、ドローレスは元の地位のまま、魔法省に戻ることができました。新しい魔法大臣のルーファス・スクリムジョールは、ドローレスよりも心配しなければいけないことがあったからです。しかし、スクリムジョールはこのときドローレスの対処を怠ったことをのちに後悔することになります。
ドローレスが権力を好き勝手にふるったことに対して処罰しない魔法省を、ハリー・ポッターは楽観的でいいかげんだと感じました。ドローレスが引き続き魔法省に在籍していられたこと、ホグワーツでしたことの責任をとらされていないことで、ハリーは魔法省が腐敗していると考え、新しい魔法大臣に協力することを拒みます(ドローレスは罰則でハリーの手に「僕は嘘をついてはいけない」という言葉を刻みました。彼女はヴォルデモート卿をのぞき、ハリーに肉体的な傷跡を残した唯一の人物です)。
ドローレスは前よりも魔法省での生活を楽しみました。魔法省が傀儡魔法大臣のパイアス・シックネスと、闇の帝王を支持する人たちに支配されると、ドローレスはついに本領を発揮します。上級の死喰い人たちに、アルバス・ダンブルドアよりも自分たちと共通する考えが多いことを見抜かれたドローレスは、元の地位を保てただけではなく、より多くの権限を与えられました。彼女はマグル生まれ登録委員長となり、いんちき裁判で次々とマグル生まれの魔法使いを魔法と杖を「盗んだ」容疑で逮捕・収監しました。
とある無実の女性を裁く場で、ハリー・ポッターはようやくドローレスを攻撃します。場所は魔法省の中枢で、ドローレスが知らずのうちに身につけていた分霊箱を奪います。
ヴォルデモート卿が陥落すると、ドローレス・アンブリッジは彼の支配体制の熱心な支持者として、また、複数名の拷問・収監・死亡に関する罪状で裁判にかけられました(彼女がアズカバン送りにした無実のマグル生まれの一部は、獄中で亡くなりました)。(引用終了)
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』アンブリッジ
©Warner Bros. Entertainment Inc.
書き下ろし「ドローレス・アンブリッジ」収録↓
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続いてJKRは、アンブリッジのモデルとなった人物について、「昔、ある技能/科目で指導を受けたとき(読み進めていただければわかりますが、詳細はできるかぎり伏せておきたいと思います)、会ってすぐに嫌いになった教師/教官がいました。
その女性も私が嫌っている以上に私のことを毛嫌いしていましたが、どうして私たちが瞬時に、心の底から、そして(少なくとも私のほうは)ムキになるほど嫌いになったのかは正直なところわかりません」と告白。
その女性は、風変わりなアクセサリーの趣味を持ち、「巻き毛のショートヘアに、薄い黄色のプラスティック製のリボンの髪留めをつけて」おり、「体格のがっしりした女性で、歳も若くはありませんでした。純真無垢とは真逆の性格なのに、場に合わない(私の個人的な意見ですが)フリルの洋服を着たり、子供の衣装箱から出してきたような小さめのバッグを持ったりする行動には、いささか驚かされたものです」と明かしています。
この女性は決して“現実世界のドローレス・アンブリッジ”ではなかったものの、「うんざりするほど甘ったるく乙女チックな服装の好みに関しては、確実に彼女から拝借し、大げさに誇張した」とし、「ドローレス・アンブリッジの頭にハエのような髪飾りをつけたときは、私ははっきりとあの薄い黄色のプラスティック製の髪留めを思い浮かべていたのでした」と述べています。
さらに、「極度に甘ったるくかわいらしいものを好む性質は、世間に対する無慈悲な物の見方と密接に関係しているのかもしれないと思うことがこれまでに一度ならずありました」と持論を展開。
かつてJKRとオフィスを共有していた女性が、机の壁一面にかわいい子猫の写真を貼っていて、その人が熱心な死刑擁護論者だったことから、「かわいらしい物ばかり好む気持ちというのは、本当の温かみや思いやりがないところに現れるような気がします」と主張しています(汗)。
最後に「
登場人物の中で、私がひときわ嫌悪感を抱いているドローレスは、こうしたさまざまなモデルの特徴を寄せ集めたキャラクターです。法と秩序という名のもとに相手を支配したい、懲らしめたい、苦痛を与えたいという彼女の欲求は、ヴォルデモート卿が悪をまっすぐに信じる気持ちと同じくらい非難されるべきものだと私は思います」と締めくくっています。
名前の由来については、「“ドローレス”は悲しみを意味する言葉」で、彼女は周囲の人全員に悲しみを与えているとコメント。
「アンブリッジ」は、英国英語で「to take umbrage(腹を立てる)」のumbrageのもじりで、「ドローレスは自分の狭い世界観に対する反論すべてに腹を立てます。この名字は彼女の性格の頑固さと心の狭さを表しているように感じます」と述べています。
ポッターモア5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』13章 (ポッターモア にログイン後、アンブリッジをクリックすると読めます)
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[posted at JST 2:00/11/1/2014 ©ポッターマニア 無断転載禁止]