過去5年間で最大の太陽嵐が地球に到達！- ポッターマニア

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過去5年間で最大の太陽嵐が地球に到達！

米国立海洋大気庁（NOAA）傘下の宇宙天気予報センター（SWPC）によると、日本時間7日午前9時24分に発生した太陽フレアによって放出された、過去5年間で最大規模の「太陽嵐」が、同8日午後7時45分（米東部時間同日午前5時45分）に地球に到達しました！
日常生活に悪影響が出る可能性があるので、緊急にお伝えします！

UPDATE!：3月10日3時現在、太陽嵐による大きな悪影響は報告されていませんが、東アフリカから東オーストラリアまでの地域で高周波の無線通信が2時間に亘り通信不能となり、主にアマチュア無線に影響が出ました。さらに、別の強力な太陽フレアが8日遅く発生しており、それがいつ地球に到達するのかSpace Weather Prediction Centerの科学者が分析を進めています。

「太陽フレア」とは、太陽の黒点上空で突然起こる大爆発現象のこと。
「太陽嵐」とは、これによってプラズマ粒子（電離ガス）や電磁波、放射線が太陽から爆発的に放出される現象のこと。

■太陽嵐は危険なの？
人体への影響は低いです。太陽や磁気嵐から放出される放射線は生物にとって危険なものですが、NOAAの危険度ランキングによると、この影響が心配されるのは宇宙飛行士や高度を飛行する航空機の乗務員のような人々だけです。

一方で、太陽嵐によって地球の磁場や電離層が乱れるため、衛星利用測位システムGPSや通信に甚大な被害をもたらすほか、強大な嵐は送電線網に悪影響を与え、1989年に太陽嵐が起きた時には、カナダのケベックで大規模停電が発生しました。

■今回の太陽嵐で何が起こるの？
最悪の場合、上で述べたようにGPSや送電線、各種衛星で障害が出たり、電力や通信に妨害をもたらす可能性があります。衛星からの情報送信が悪影響を受けたり、携帯電話の電波の状態が悪くなることが考えられます。

しかしSWPCは8日に到達した太陽嵐を「これまでの所、太陽風磁場は強力な嵐を起こす向きとは反対方向を向いているが（＝北向き）、事態が進展するにつれ、磁場は変動し続ける。全体の強さから基づき、この太陽嵐はG３（中間レベル）と見るのが正しいだろう」と発表。
現時点（日本時間9日午前3時）で大きな影響は出ておらず、GPSも正常で飛行機の運行（米国）に何ら問題は起きていません。

米SpaceWeather.comも「インパクトは予想より弱く、穏やかな磁気嵐しか起きなかった」と分析。ただし「時間が経つにつれ強まる可能性もある」として警戒を呼び掛けています。

東京工業大学でオーロラと宇宙天気予報の研究をしている理学研究流動機構の片岡龍峰さんも9日0時に「いま太陽風スピードのデータが出てきました。既に秒速700km程度まで減速しています。これから相当強い磁場が来ない限り大きな磁気嵐には発達しないでしょう。」とツイートしています。

■今回の太陽嵐はいつまで続くの？
NOAAの科学者ジョー・カンチャスさんは「嵐は今後24時間続き、金曜日朝（日本時間10日未明）まで影響が残るだろう」と予測。「爆発した場所から別の爆風が起きることもありうる」とコメントしています。
また今回の後も、別の活発な黒点群からさらなる太陽嵐が地球に到達する可能性があるとも述べ、注意を促しています。

・・・11日（東日本大震災の一周年）も近いですし、念のため停電や通信障害に備えておいた方が良いかも知れません・・

■太陽嵐で何か「良い」ことってあるの？
オーロラを楽しむことができます。今年1月に太陽嵐が起きたときには、世界中で美しいオーロラが観測されました。今回も北米や中央アジアなどでオーロラが発生する可能性があります。

3月7日ロシアで観測されたオーロラ
3月7日ミシガン
今年1月の太陽嵐で世界中に発生した美しいオーロラの写真ギャラリー
1月のオーロラ（米国）
1月のオーロラ（スコットランド）

【太陽嵐の活動に関し参考になるサイト】
SWPCフェイスブック
SWPC公式サイト最新ニュース
NASAニュース
SpaceWeather.com
宇宙天気ニュース（日本）

【NASA　3月6日に発生した太陽フレア　】NEW!