ハリー・ポッター最終7巻のあらすじが、インターネットに流出?
コンピューターハッカーがコピーを盗んだと主張! |
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ハリー・ポッター英国版出版社ブルームズベリー社のコンピューターから、7月発売のシリーズ完結編"Harry Potter and the Deathly Hallows"(ハリー・ポッターと死の秘宝:仮題)のデジタルコピーを盗み出したと主張するハッカーが、ウェブ上に7巻のあらすじを投稿し、大問題になっています。
ブルームズベリー社は、あらすじはニセモノだとし、ファンに注意するよう警告しています。
自らをガブリエル(Gabriel:ヘブライ語で”神の人”の意。大天使の1人で、処女マリアに現れてキリストについての受胎告知をした)と名乗るこのハッカーは、火曜日の早朝に有名なハッカーサイトに投稿し、ブルームズベリー社の社員のコンピューターから、デジタルコピーを入手したと告白しました。
さらに決して完璧とは言えない英語で、ハリポタ完結編の結末だとする細かな内容と、シリーズ当初から登場している二人の中心的なキャラクターの名前を挙げたといいます。
ガブリエルは、ブルームズベリー社社員のパソコンにウィルスメールを送信したと自慢し、「攻撃方法は最も簡単なものだった。この本のコピーや原稿を、多くの社員が所持していることが分かり驚いた」とコメント。
奇妙なことに、このハッカーは宗教的な理由で行動を起こしたと主張しており、「我々は、偉大なる教皇ベネディクト16世が、まだラッツィンガー枢機卿だった頃のお言葉に従い、行動をおこした」と明かし、「枢機卿は、何故ハリー・ポッターが地球上の若者を「新異教主義(欧米のキリスト教以前の信仰や儀式を取り入れようとする現代宗教運動)」に陥れるのか、説明してくださった」とし述べ、「このネタ晴らしのせいで、今度発売される完結編を読むのは無駄で、退屈なものになるだろう」としています。
これに対しブルームズベリー社は、ハッキングに対するコメントをしておらず、同社の女性広報官は「本に関する様々な噂が(インターネット上)に流出しています。我々はいかなる噂に対しても、否定も肯定もしません」と述べ、同社がガブリエルやその他のハッカーに関し、警察に通報したかについても発言を拒否しています。
2003年のハリー・ポッター5巻発売の際には、トラックの運転手が発売前の本をサフォークの印刷工場から盗み、タブロイド紙に売り込んだとして告訴され、罪を認めています。
ガブリエルの投稿は20日、セキュリティ・ソフトウェア会社PC Toolsによって発見されました。PC Tools社は定期的にハッカーのサイトをチェックしており、同社広報官は「ガブリエルの主張が本当かどうかについて、我々は確認できない」とし、「真実は、出版社とハッカーのみぞ知る、だよ」と話しています。
なお、米国版ハリー・ポッターの版元スコラスティック社広報官カイル・グッド氏は、ハッカーの投稿の真偽に関しコメントしませんでしたが、読者に対し、7巻のあらすじに関する内部情報だとするインターネット上の情報は信用しないように、と注意を呼びかけ、「多くの偽情報が飛び交っている。これもその内の一つ」としています。
コンピューターセキュリティ会社のトレンドマイクロ社広報官デイビッド・ペリー氏は「ガブリエルの主張が偽物である可能性は高い」と述べ、「過去のハリー・ポッターの作品でもこのようなインチキがみられた。ハッカーの世界では、非常にハイレベルな偽情報が横行している」と警告しています。
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テレグラフ紙、ロイター [posted at JST 21:20/6/21/2007 ポッターマニア 無断転載禁止]
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