関東一円を取り仕切る巨大暴力団【山王会】の配下で勃発した熾烈な抗争。騙し、裏切りの応酬―兄貴分や親分までをも出し抜く大下克上劇を制して山王会の会長の座を手にしたのは加藤（三浦友和）だった。その右腕となる若頭には大友組の金庫番だった石原（加瀬亮）が抜擢されていた。あれから5年、山王会はますます勢力を伸ばし、今や国政の世界にまで裏から手を出している。
「これからは合法的にデカい金を動かしていく」と頭脳戦の闇取引を推進する石原や、舟木（田中哲司）など、新しい若手の幹部たちが今の山王会を牛耳っており、古参の幹部たち――富田（中尾彬）、白山（名高達男）、五味（光石研）は脇に追いやられ、鬱憤（うっぷん）を募らせていた。

その組織内の歪みに目をつけたのが、組織犯罪対策部（通称“マル暴”）の刑事片岡（小日向文世）だ。関西の雄である【花菱会】に目を付けた彼は、表向きは友好関 係を保っている東西の巨大暴力団の対立を目論み、裏で策略を仕掛けていく。

そんな中、驚愕の事実が持ち出される。なんと前回の抗争中に獄中で死んだはずのヤクザ、大友（ビートたけ し）が生きていた！突然出所を告げられた大友。明らかに何かを企み、彼を出迎える片岡。「俺が死んだって噂 流したのはお前か」「誰がまたヤクザやるって言ったよ」警察が仕掛ける巨大な陰謀と抗争の足音が着々と近づ いてくる―。そのとき大友はどう出るのか？

Ｑ：加藤はどのようにして山王会会長に上り詰めたのか？
山王会初代会長関内（PART1出演：北村総一朗）の右腕として若頭を務めていた加藤は、会長に対して絶対服従を装っていたが、実際には巧妙な策略を企てていた。山王会による大友組粛清が終わった直後、加藤は池元組若頭小沢（PART1出演：杉本哲太）を会長別宅に呼び出し、プールサイドで関内との会談の場を設けた。ボディガードにも席を外させたその場で加藤は、小沢が会長を殺したように見せかけ二人を殺害。自らは念願の二代目会長に就任するという下克上を果たしたのだった。

Ｑ：元大友組の石原が、なぜ山王会の若頭にまで上り詰める事ができたのか？
山王会池元組配下大友組という末端に位置しながら、治外法権の外国大使館に目をつけ闇カジノで暴利を得るなど、カネの稼げる現代ヤクザとして頭角を現しつつあった石原は、密かに山王会若頭加藤からも目を掛けられていた。結果、昭和ヤクザ気質で上から利用されるだけの大友を裏切り加藤と結託。大友組ただ二人の生き残りのうちの一人となり、後に加藤の右腕として山王会本家若頭に抜擢される。

Ｑ：元村瀬組若頭木村の顔にある大きな傷は誰が？
山王会系ではない弱小暴力団村瀬組組長村瀬（PART1出演：石橋蓮司）と山王会池元組組長池元（PART1出演：國村隼）の関係を怪しんだ山王会会長関内は、村瀬組をしめ上げるよう加藤を通じて池元に命令。池元は兄弟分の村瀬には直接手を下しにくく、配下の大友組にその役目を押しつける。大友は村瀬組との間にいざこざを起こし、その罠に村瀬組組員飯塚（PART１出演：塚本高史）がハマる。当時若頭だった木村は、飯塚が詰めた指を持ち大友組に詫びにあがるも、自らもその場で指詰めを強要されるなど辱めをうけ、挙句に大友にカッターナイフで顔を斬られてしまう。本格抗争へと発展した結果、村瀬組は潰されシマは山王会に吸収されてしまう。以来、木村は大友への復讐を誓い、後に刑務所内で大友の腹を刺すこととなった。

Ｑ：片岡は何故こんなに深く暴力団組織に喰い込んでいるのか？
大友の大学時代のボクシング部の後輩で現職“マル暴”刑事の片岡は、定期的に「先輩」の元を訪れては情報などをやり取りする仲だった。しかし、村瀬組との抗争の果て、大友がヤクザ組織から破門されたことを期に、山王会へ出入りを始める。関内会長や加藤とも情報交換する様になり、大友の居場所を山王会に売りながらも、大友に対しては警察への出頭を促すなど、立場を利用して暴力団組織を手玉に取るようになる。

Ｑ：かつて組長だった大友は何故、いま一人に？
山王会池元組配下大友組は、親分池元の指示により、村瀬組を解散に追い込むという大仕事をこなすのだが、その責任を負わされ山王会系列から破門されてしまう。子分をそんな状況に追い込みながらも調子よく立ち回る池元に対して、憤慨した大友は池元を殺害。結果、山王会による大友組潰しが始まる。組員は石原を除き、若頭水野（PART1出演：椎名桔平）をはじめ全員が殺されてしまう。その後、警察に出頭し身の安全を確保した大友は、恨みを持つ元村瀬組若頭木村に刑務所内で腹部を刺され死亡した、はずだったが…