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★(司会者)まずはご挨拶をお願いします。 |
子役3人 |
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コンニチハ。明ケマシテオメデトウゴザイマス。 |
監督 |
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日本の皆さんにご挨拶できてうれしいです。
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プロデューサー |
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僕はイギリス人なので、英語でご挨拶します。“HAPPY NEW YEAR”日本は大好きな国なので、こんな機会を設けてくれてありがとう。
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★お小遣いはどの位もらっていますか? |
ダニエル |
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そんなにもらっていないです。というのは余りお金が必要でないからです。レンタルビデオにお金を使っていて、あとは余り必要ではないです。 |
★日本へはどんなイメージを持っていますか? |
ダニエル |
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まだ行った事がないですが、近未来的な素晴らしい国。是非行ってみたい。 |
エマ |
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日本について勉強しているわ。ハイテクな国だと聞いているので是非行ってみたいです。 |
ルパート |
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僕も行った事のない国だけど、クールな国だって聞いているから行ってみたいな。 |
★2作目では色々成長していくと思いますが、気をつけて演じている所はどこですか? |
ダニエル |
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1作目ではハリーは魔法の世界が分からない状態で入学していて、オブサーバー的に周りの人たちを観察していたけれど、2作目では成長して自発的に色々行動するようになったと思います。 |
エマ |
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ハーマイオニーの役は、1作目ではエバり散らして男の子に嫌われていたけれど、2作目ではかなりフレンドリーになって、それ程エバらないので、かなりエキサイティングで好かれる役になってきてると思います。 |
ルパート |
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ロンの役は今度妹のジニーが入学するので、彼女の面倒を見る役があります。あと、気持ち悪いナメクジ(slug)が出てくるから楽しみだよ♪(注:2巻7章のシーンを指しているものと思われます) |
★日本でも「賢者の石」は大ヒットしていますが、その感想と要因は? |
監督 |
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要因に関しては、先ず全世界で1億冊以上売れた原作の大成功が挙げられるね。それに加えて本の抱えているテーマが今の若者たちにアピールするものがある。善と悪がはっきり描かれているし、子供にとってこの物語から忠誠、友情、勇気が学べるようになっている。それにこの世の中非常にせちがらいので魔法を信じたいという気持ちが人々の心の中にあるのではないかとも思うね。そして、ここにいる3人の演技が素晴らしく息のあったものなのでそれが成功の要因になっているんじゃないかな。 |
★1作目では原作に出てきたピーブスが現れなかったのですが、2作目では現れますか?又、CGの使い方についても教えて下さい。
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監督 |
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ピーブスのシーンは撮ったのだが、満足できなかったのでカットしてしまったんだ。でも2作目には必ず登場していたずらが見られるよ。こちらはデザインが見事なんだ。いつかDVDが発売される時は--1年後になるか2年後になるか分からないけれど--そのDVDの中や、リバイバルで再ロードショーされる時には、ピーブスや他の幾つかのシーンも入れるつもりだ。ヘイマンも僕も原作の大ファンなので、できれば全部を入れたいんだ。でもそうすると6時間映画になってしまうから無理だけれど。CGに関しては、クィディッチのシーンがより速く、よりバイオレントになる。コンピューター技術も進歩しているからクィディッチのシーンは見応えのあるものになるよ。作品としては1作目よりダークになってアドベンチャー色が濃くなっているね。 |
★全世界で興収8億ドルという、売れている作品の2作目を作ることはプレッシャーになりますか? |
プロデューサー |
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昨日の時点では8億1,100万ドルという数字になっているよ。もちろんこの成功はプロデューサーとして嬉しいね。1作目を作る時も「原作がヒットしているから、映画化するに当たりプレッシャーを感じないか?」とよく聞かれたよ。でも僕たちができることは、可能な限り最高の映画を作ることなんだ。これはコントロールできる訳だし。監督も僕も非常に情熱を持って仕事をしているので、この気持ちを忘れずに2作目を作れば、必ず成功に結びつくと思うよ。観客動員に関してはコントロールすることは出来ないから、僕たちが出来るのは最高の映画を作ること、これが「秘密の部屋」について言えることさ。 |
★大ヒットしていることについてどう思っていますか?
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ダニエル |
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当然ながら、すごくエキサイティングな気持ちでいます。自分が経験した撮影の体験は素晴らしいものでしたが、これが2作目以降にも続いていくことを期待しています。 |
★1作目で苦労したところと、2作目で苦労している所は? |
ダニエル |
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1作目に関しては、みぞの鏡が難しかったです。鏡の前ではフラストレーションもあるけど興奮もある、そして嬉しいんだけど悲しいという複雑な気持ちを演じなければならなかったので、それが難しかったです。2作目に関してはまだ分からないです。というのも監督や周りの人のサポートが多いので、まだ苦労していないからです。 |
★有名な俳優さんとの共演で何を学びましたか?
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エマ |
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とても素晴らしい俳優さんに囲まれていましたが最も学んだのは「忍耐強くする」ということです。そして、映画作りは演技だけでなく、人間関係、他の人と仲良くすることなのだというのも学びました。 |
ダニエル |
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僕も色々な俳優さんから沢山のことを学びましたが、特にクィレル先生役のイアン・ハートからは集中(focus)について学びました。そして、自分の役を熟知すること、それからセリフを伝えるときには気持ちを込めて自分の言葉で発することを学びました。 |
ルパート |
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特にコツを教えてくれることはなかった。だけど、一緒に仕事をするだけでインスピレーションを沢山感じたし、皆なクールでとってもカッコ良かったよ。 |
★今座っている所は、何の(撮影シーンの)セットですか? |
監督 |
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今僕たちは大広間(great hall)のセットにいるんだ。1作目でも出てきた、教授たちが座るテーブルの場所だよ。カメラがパンすればダンブルドア校長のイスが写るよ(「パンしてよ」と言い、カメラがパンしてイスが写る)。そして後ろに更にパンするとホール全体が写るよ(カメラがパンする:左下の写真)。スタッフがまだいるけど。天井には魔法の天井があることになっているけど今は見られない。照明があるから。このスタジオの中に1作目と2作目の、このシーンの全てのセットが作られているんだ。 |
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★J.K.ローリングさんの印象と、製作に関して受けたアドバイスは何ですか? |
エマ |
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私にとっては彼女に会うことが大事でした。というのはハーマイオニーの役柄は彼女自身を反映していると聞いていたからです。でも、実際会ってみるととてもきれいな人で、ユーモアのセンスもたっぷりある素敵な人でした。 |
ダニエル |
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とてもいい人で、地に足がついた人だと思う。特にアドバイスは受けなかったけど、原作を書いたのがアドバイスになっています。本の中には色々な事が書かれていたのでそれがヒントになりました。 |
ルパート |
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すごく良い人で、アドバイスは無かったけど、彼女の原作の大ファンだったから、会えたことが嬉しかったよ。
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監督 |
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Jo(ローリング氏の愛称)とはスコットランドで初めて会ったけど、アンジェラ・ランズベリー(注↓)のような女性が現れるかと思ったら、僕より若い人だった。頭の回転が早くて、ユーモアのセンスがある女性だね。どういう映画を作りたいのかと聞かれたので説明すると、彼女も“私が作りたい映画と一緒だわ”と言ってくれて、その瞬間から僕と彼女はベスト・コラボレーターとなったんだ。Joに一度も“こういうことをしてはいけない”“こうしなくてはいけない”と言われなかった。彼女はインスピレーションと情報の宝庫で、僕たちに物語や登場人物について沢山の情報を教えてくれた。彼女は全ての登場人物のヒストリーを知っているんだ。ドラキュラを作る時にブラム・ストーカーの所に行くように、彼女から登場人物についての知恵を借りたよ。役立つ情報を教えてもらったのさ。今まで仕事をした中でベストなコラボレーター(協力者)だったね。
(注:1925年生まれのイギリスの女優。TV「ジェシカおばさんの事件簿」の主役や「ガス燈」「クリスタル殺人事件」など多数出演) |
プロデューサー |
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彼女に会ったのは5年前、原作を映画化する権利を買った時だ。その際に約束したのは原作に忠実に作るということ。そして監督と会った彼女は、映画化のビジョンを聞いて全幅の信頼をよせてくれたんだ。彼女の知識はとても豊富だった。物語の全てを知っているし、細かく作り上げている。この小説が木だとしたら、彼女は木の根っこまで知り尽くしているんだ。僕たちにホグワーツのとても緻密な地図を書いて渡してくれて、それに従って映画を作っていったのさ。彼女はどうすべきかというようなことは一切言わなかった。この映画を作るガイド役になってくれたんだ。でも、時折質問に答えてくれない時もあった。「それは教えられないわ。だって、その謎は第7巻に出てくるから」ってね。秘密の部分に関しては、本が出版されるまで待つしかない。 でも監督はこの本をとても深く理解しているので、時折物語の先を予測してしまう事があるんだ。例えばアラン・リックマン演じるスネイプ教授が奇妙な表情(目つき)をするっていうシーンが1作目にあるんだけど、それについて訊ねると監督は「だって、その謎は7巻に出てくるから教えられないよ」って言うんだ。「最終章」を冗談にしていたよ。
監督も言ってるように、彼女は最高の協力者だったね。 |
★2作目の公開時には日本に来てくれますか?
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監督 |
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2作目の公開前には、何としても日本に行くよ!1作目で行かれなかったのは2作目の撮影が始まっていたからで、2作目では是非行きたいと思っているよ。 |
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